三浦にて今年もマゴチのシーズン到来。
市場にもなかなか出回ることが少ないマゴチですが、
ある意味古くから愛されてきた白身の高級魚の代表的なものです。
今年初のマゴチをどんな料理しようかと、ワクワクしながら考えてみました。
小麦粉をまぶして焼くだけで、
一気にごちそう感がアップする「ムニエル」を作りましょう!
マゴチでお家フレンチ。
ムニエルの意味って?
フランス語で「粉屋」を意味するそうです。
フランス料理で魚を調理する時に使う言葉で、食材に小麦粉などの粉をまぶして、
油を使って焼く調理方法。
ベチョベチョにならない、粉まぶし方ポイントは後ほどご紹介いたします!
今回のマゴチは脂のりも良さそうで、しかも食べごろの約45cm。
魚にあわせるソースは何にしたら良いか・・・🤔けっこう悩んでしまうかもしれません。
大事ですよね。
相性の良いソースって。
ソース作りのポイントは、旬の素材や季節感です。
今は春ですが暑かったり、たまに雨が多くで少し寒かったりと気温差がある季節。
そんな時には、少し軽やかでコクのある味わいをオススメします!
今回は、コクのあるバターと白ワインをベースにします。
レモンの酸味と香ばしい醤油の香りを加えてソースを仕上げましょう。
マゴチと一緒に焼いた時にはニンニクのうまみを油で引き出しているので、
ソースと相性抜群なことは間違えなしです。
材料
- マゴチ 一匹
- 藻塩、黒胡椒 少々
- 薄力粉 30g
- ニンニク 10g
- 米油(サラダ油でも可能です) 50g
<レモンバターソース>
- 白ワイン 1/2カップ
- レモン 5g
- 無塩バター 30g
- 醤油 5g
今回の付け合わせ:三浦産葉つき人参、セルバチコの花、タイムの花
作り方
1.マゴチの鱗と背ビレを取る。
流水で流しながら、鱗をきちんと取ります。
マゴチは、ヌルヌルと体表のヌメリが多いです。
背ビレを取るときには、キッチンバサミが大活躍!
背ビレの危険部位を取り除くことから始めましょう。
包丁とキッチンバサミを使うと効率的ですよ!
根本から切り落とします。続いて魚体を裏返し尻ビレも同様に切ります。
左の写真は鱗や背ビレを取った状態、右の写真は内臓を取って洗った状態です。
2.マゴチを三枚におろす。
手順は、尾っぽから頭の切り口まで背ビレの中骨に沿って背身を切り開きます。
反対側も同様に行います。
3.②を一口大に切って藻塩・黒胡椒を両面に振る。
調理ではよく、塩と胡椒を魚に振っておきます。
今回のように釣たての魚は鮮度も良いので、焼く直前に塩をして味付けのために行っています。
4.マゴチに薄力粉を付ける。
ここでビニール袋を準備してください!
ビニール袋にまず薄力粉を入れ、下処理したマゴチを入れます。
そして、袋の中に空気を少し閉じ込めてクルクルっとねじって上下にフリフリします。
ビニール袋を開けると、無駄なく適量で的確な薄力粉がマゴチに付いています。
5.フライパンに米油を引き、つぶしたニンニク・④をのせたら点火をして表面を焼く。
ムニエルは素材をフライパンにのせてから点火をする「コールドスタート」
焼く時の大事なポイントは、コールドスタートです。
フライパンに油を入れて熱した状態で魚を入れると、表面に一気に火が入り、身が縮んでかたくなってしまいがち。表面に焼き色がついていても、火が中まで通っていないこともあります。
身を焼く際、油を魚にまわしかける「アロゼ」という方法で仕上げます。
火が均一に入り、ふっくら仕上がるとともに、油やニンニクの香りをまとわせる効果も。
また、魚を焼いている時に出てくる液体は「アルブミン」というタンパク質です。
油を魚にまわしかけ(アゼロ)高温で表面を焼き、
フライパンをこまめにふき取ることで、表面もパリッとし魚の臭みを防ぐことができます!
◆参考書籍:調理と理論(同文書院)より
付け合わせ(ガロニ)は三浦産の葉つき人参
三浦の野菜市場で生き生きとした葉っぱが印象的な、葉つき人参を一緒にゲットできました。
この姿を見ているだけでも、元気になりそうですよね。
人参のβカロテンを丸ごと身体に吸収するには「皮ごと」「油」「加熱」が大切です!
人参に含まれるビタミンAは脂溶性で油に溶けるビタミン。
生の人参から吸収されるβカロテンはたったの8%。
でも、少量の油で炒めたりすると70%も吸収が高まります!!
皮膚や粘膜を丈夫にしたり、疲れ目の人、免疫強化も期待できる優れものな野菜です。
マゴチを焼いた後、一度フライパンの表面を拭き取り
再び米油を引いて、縦4等分に切った葉つき人参をじっく〜りと焼きます。
焼いていると、あま〜い香りがしてきて表面がきつね色になってきたらOKです。
葉っぱの部分も、パリパリとした食感で美味しく焼き上がりました。
6.レモンバターソースを作る。
フライパンに白ワインを入れて点火し軽くアルコール分を飛ばしたら、輪切りのレモン・バターを入れてバターが溶けたら、最後に醤油を入れてソースの完成です。
魚と相性の良いハーブを盛り付けに使います
黄色の花がついている上のハーブは「セルバチコの花」。少しゴマのような風味があって、ピリッと辛身のある味と、動きのある葉の形が特徴です。
紫色の花がついている下のハーブは、魚と相性が良いお馴染みのタイムの花です。シソの葉のようにさわやかな風味と味わい。ちなみに花言葉は「勇気」「活気」とのことです。
スーパーでも色々なハーブが見られるようになってきたので、ぜひ料理のアクセントに楽しんでくださいね!
特別感な一皿になりますよ。
とっちの美味しいレビュー
表面はカリッとして、中はふんわりと脂がのった肉厚の白身です。
cook!ngおもてなし度 ★★★☆☆
お家フレンチ気分、特別感がある一皿
見た目にも季節を感じる
ソースで楽しく味わうことができる
使用キッチン道具
・木屋 キッチンバサミ
これ1本で万能な料理バサミ。
・木屋 包丁
いつも料理の相棒です。
・ HENCKELS フライパン
軽くて使いやすいです!
違う調理方法で味見をしてみました
おまけの2皿です(笑)
1皿目はマゴチの刺身。身に弾力があり、薄切りにすると食感もモチモチとしていました。
わさび醤油で美味しくいただきました。
2皿目はマゴチのスープ。頭・骨を煮出したら脂と旨みがたっぷり!
隠し味には梅干し・生姜・大根を一緒に入れて煮込みました。
これも丸ごと一匹魚を捌く醍醐味ですね。
マゴチは焼いても、生でも、煮ても、揚げても美味しい魚です!
以上になります
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ムニエルの焼き方ポイントは、こちらでも詳しく掲載しています。ぜひお試しください。
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